前回は、製品Aの日程展開を行うところまででした。

次は所要量の計算をしていきます。

「002_製品の構成を考える」で出てきたように、製品AパーツB部品Cが製造するために必要なものです。

  1. パーツBと部品Cの個数、必要日を求める

    パーツB部品Cの部品構成を見ると、どちらも組立工程に紐づいています。

    パーツB部品Cは組立工程の開始日が必要日となります。

    また、親1個対してそれぞれパーツBが2個、部品Cが5個必要となっているので

    製品Aを40個製造するとなるとパーツBが80個部品Cが200個必要となることになります。


  2. 必要品の手配について考える

    パーツB部品Cの必要日と必要数量がそれぞれ決まりました。

    さて、これらの実際の手配はどうなるでしょうか?

    このシステムでは部品構成マスタの「紐付手配」「手配種別」が重要になってきます。

    「手配種別」には「内作手配」「購入手配」があります。

    「内作手配」とは自社で製造するということで「購入手配」とは他社から仕入れるということです。


    それぞれ、パーツBは自社で製造して、部品Cは購入することになりますが

    次は、いつということが重要になってきます。

    これは部品構成マスタの「紐付手配」によって変わってきます。

    「紐付手配」「品目準拠」「あり」「なし」の3種類の選択があります。

    「品目準拠」は品目マスタの「紐付手配区分」を参照するということなので、

    結局、紐付手配の「あり」「なし」のみです。

    「なし」を選択した(紐付手配ではなかった)場合、それは在庫を参照するということになります。

    組立工程が始まる時点で、部品Cの在庫が200個以上存在するならば、手配の必要はないのです。

    紐付手配の場合、在庫数関係なしに手配をかけるということになります。


    このことから、部品Cは必要日、必要数量を算出して所要量展開は終了ということになります。

    一方、バーツBの方は、求めた必要日に対してすぐに手配をかけなければなりません。

  3. 子品目の日程展開

    パーツBは、3月20日までに80個必要であるという事まで求めました。

    パーツBは、手配区分が内作手配であるから、3月19日までに作らなければならないということです。

    そこで、「011_工程展開を行う(Part1)」で行ったように、今度はパーツBについての日程展開を行います。

    パーツBの工程構成を見ていきましょう。


    最初に最終工程である研磨工程の作業時間を求めます。

     5分×80個=400分

    作業を行うのは作業員Bで、1日8時間の工数を持っています。

    次はプレス工程です。

     3分×80個=240分

    作業を行うのは作業員Aで、1日4時間の工数を持っています。

    計算を行うと開始日と終了日は次のようになります。

工程 リソース 開始日 終了日
プレス工程 作業員A 3/18 08:20 3/19 08:20
研磨工程 作業員B 3/19:08:20 3/19 16:00
  1. 子品目の所要量展開

    さて、パーツBの所要量はどのようになるでしょう。

    パーツBの部品構成マスタより、部品Dが必要になることが分かります。

    部品Dは工程に属していないので、プレス工程の開始日3月18日の1日前の3月17日になります。

    必要数量は、パーツBを80個作りますから、

     80×3 = 240個

    必要になってきます。


    部品Dは、「紐付手配」が品目準拠となっています。

    部品Dの品目マスタを確認すると、紐付手配品なので、在庫関係なしに手配しなければなりません。

    部品Dの手配とは購入手配であるので、240個の発注を作成するということになります。

    うまく説明できてないとは思いますが、

    とりあえず、システムでの展開の仕方や結果を見ていきましょう。

    それで何となくわかってくると思います。

    013_工程展開を行う(Part3)

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事