目次
概要
作成された生産計画に対して、工程展開を行います。
工程展開は日程展開と所要展開の二つから成り立っています。
日程展開は工程構成マスタを使って各工程の製造日数を計算します。
所要展開は部品構成マスタを使って部品がいつ、何個必要かを求めます。
ここの処理では、未展開のものすべてを対象にして展開を行います。
展開における注意点
工程展開の対象となる生産計画は、未展開のものが対象となります。
また、あまりにも先に予定日が設定されている時、
展開有効期限よりも後の場合展開されません。
すべてを展開したくない場合は、生産計画一覧から、
展開対象生産計画を選択し、再展開ボタンを押してください。
次の条件の場合はエラーとなります。
- 工程構成が循環している時
- 部品構成が循環している時
- 工程構成が存在していない時
- 工程構成の工程間のリンクが張られていない時
工程構成の循環
部品構成の循環
日程展開
日程展開とは、工程の開始日・終了日、期間を決める処理となります。
基準日の計算
基準日の計算は、生産計画の展開基準によって異なります。
日付と時刻を合わせて基準日を算出します。
生産計画の展開基準が開始日基準
基準日 = 生産計画.開始日 + 工場マスタ.1日の開始時刻
生産計画の展開基準が納期基準
基準日 = 生産計画.納期 + 工場マスタ.完成納期時刻
各工程の所要時間の計算
各工程の所要時間の計算は工程種別によって計算方法が異なります。
1工程の工程日数が100日を超えるような場合はエラーとなります。
以下に算出方法を示します。
(すべて、工程構成マスタの項目です)
工程種別 | 算出方法 |
通常工程 | 段取時間+(正味単位時間 / 正味単位数量)× 手配数量)/ 設備台数 |
固定工程 | 固定期間 |
外注工程 | 外注LT |
リンク情報と工程の関係
工程間の関係は工程依存種別と重複期間によって決まる。
工程依存種別とは自身の工程と前工程との関係性を決めるもの。
重複期間とは、工程間がどれだけ重複しているかを決めるもの。
工程依存種別
工程依存種別 | 説明 |
FS | 前工程が終了してから、自身の工程が始まる |
SS | 前工程が始まるのと同時に、自身の工程が始まる |
FF | 前工程が終了するのと同時に、自身の工程が終了する |
工程重複期間
外注工程発注
工程構成マスタのリソースに外注が登録されると、
その工程は外注先にお願いする工程となる。
これを外注工程発注とこのシステムでは呼ぶ
工程展開では、外注工程発注情報を自動的に作成する。
所要量展開
所要量展開とは製品と作るために、
どんな部品が必要になるか、
またはその部品がいつ必要になるかを求める。
さらに場合によっては、
必要な部品を手配をかける(生産計画や発注)データを作成していきます
必要数量の計算
必要数量の計算は次の通り
必要量 = 子単位数量 / 親単位数量 × 手配数量
必要日の計算
基準日の算出
基準日は通常工程の生産計画の開始日の前日となる。
ただし、部品構成で工程計画と紐付いている場合は、
工程計画の開始日の前日が基準日となる。
手番日数
部品構成で設定される手番は、基準日からさらに調整をかける。
手番がプラスの場合、基準日からさらに手番日数分前の日付となる。
手番がマイナスの場合、基準日から手番日数分後の日付となる
手配計画の作成
所要品目の必要日・必要数量を算出までは理解できたと思います。
通常、所要品目が求められた場合、
その時期に在庫が存在するかどうかを判断し、
手配をかけるかどうかを人手で判断してアクションを起こすということになります。
しかし、次の条件の時のみ、その手配を自動的に行うことがあります。
-
部品構成マスタで「紐付手配」が選択されている、
もしくは、「品目準拠」が選択されていて
その品目は「紐付手配区分」にチェックがついている。
-
所要量展開で計算された必要数が、紐付手配基準を超えている時
(0の場合は基準数が設定されていないものとして、手配計画は作成されません。)、
手配計画は生産計画と発注とがある。
これは部品構成マスタの手配区分に従います。
手配種別が「内作品」の場合、生産計画が作成されます。
手配種別が「購買」の場合、発注が作成されます。